開催概要

2026 年 7 月 20 日(月)20:00 JST に AtCoder Weekday Contest 0116(AWC0116)が開催されました。AWC は AtCoder の平日夜枠コンテスト、Beta 運用、Unrated です。

問題は A〜E の 5 問構成、参加者 345 名

順位概況と AC 分布

問題ごとの AC 数:

問題タイトルAC 数AC 率
A屋台の営業日数 / Number of Days a Food Stall Is Open194 / 34556%
B食材の入れ替え / Swapping Ingredients179 / 34552%
C山の稜線 / Mountain Ridgeline110 / 34532%
Dプリンターの割り当て / Printer Assignment68 / 34520%
Eスムーズな山道 / Smooth Mountain Path38 / 34511%

A → E は 56 → 52 → 32 → 20 → 11% の綺麗な減衰。「山の稜線 C」と「スムーズな山道 E」の 2 つの山問題 を含む、Takaaki Umedu さんが 「山の日スペシャルだったのかな」 と評した山ペア構成(実際の山の日は 8/11、今日ではないですが)。

完答数の分布:

完答数人数
5 完115 名
4 完数十名
3 完数十名
2 完63 名
1 完25 名
0 完142 名

5 完 115 名(33.3%) — AWC としては高緩和寄り、AWC0112(34.8%)に近い水準。「0 完 142 名(41%)と 5 完 115 名(33%)の両極」 の分布で、中位が薄いのが今夜の特徴。

あとこが人間だと思った上位 10 名

順位ユーザータイムPenレート所属
2Egor33:1612944
4KumaTachiRen35:0812400Kyoto University
5zawatin35:1202040
6kmjp37:1122243
7sigtuna41:5101804昊陵学園
8katsumata6841:5321930小石川中等
9kwm_t42:3901890help!!
10TKTYI42:4632817Kyoto University
11igeee43:3201774TMU
12FplusFplusF46:5011631

1 位 Kev1511(rate 656 で 11:29・5 完)と 3 位 4n5vaOOL(rate 437 で 34:29・5 完 0 ペナ)は速度と AC 状況の乖離から除外。実質 1 位 Egor さん(rate 2944)33:16・1 ペナ、圧倒的頂点4 位 KumaTachiRen さん(京大、2400)、5 位 zawatin さん(2040、0 ペナ)、6 位 kmjp さん(2243) と AWC 常連が並びます。10 位 TKTYI さん(京大、2817、昨夜 ARC225 1 位の TKTY1 さんの兄弟アカウント?) も混じる、京大勢の存在感。

引用させていただく方々:MM さん(@cheMMath6021023、AB 感想 + D E 好き)、micci さん(@micci439899、A で accumulate 型ハマり)、ほっしー さん(@hossie、3 完 + C 誤読)、In さん(@UU9782wsEdANDhp、CDE 解法)、castle_ さん(@castle33333aka3、59 分全完)、Takaaki Umedu さん(@TakaakiUmedu、山の日スペシャル + E 5000 桁)、とーらす さん(@torus711、キーボード新調復帰)、ぴよ さん(@QeCApzhs8M66721、AC 3 完)、kwm_t さん(@kwm_t_、D priority_queue vs 解説二分探索)。

全体感

A 罠:accumulate の初期値 0LL 忘れ

micci さんの罠:

AWC0116、まさかの A で詰まってしまった 何となく合計を出すのに accumulate を使ってみたが、long long で受けるなら第三引数を 0LL にする必要があるのに気付かなくて凄い時間かかった AWC で良かった

accumulate(v.begin(), v.end(), 0) の第三引数を 0LL にしないと int オーバーフロー」 の C++ 罠。「AWC で良かった」 = Unrated で良かった、の安堵。

ほっしー さん:

A: AWC は問題文読みが難しいのでした…… 5 分かけて 0 割を見落とし 1 WA

「AWC の A は問題文読み」「0 割見落とし」 — AWC の A に問題文的な罠を仕込む writer の癖。

MM さん:

A なぜ入力を配列にした……?

「なぜ入力を配列に」 = 配列で受け取る必要性を疑うシンプルさの反動。

とーらす さん:

A: 和の差を求めてから算数

とーらす さんは 「和の差 + 算数」 で通過。

B『食材の入れ替え』— A[i] - B[i] 降順ソート + 上位 K 個

AC 率 52%「変化量を降順ソートして上位 K 個を採用」 のシンプル貪欲:

MM さん:

B A[i] - B[i] を降順ソートして前から K 個取ると変化量がわかるので、そこに sum(A) を足すだけ。ABC-C で出そう

「ABC-C で出そう」 = ABC の C 相当の典型度、と AWC の B の相場観。

ほっしー さん:

B: a - b でソートして小さな k 個は b 側を採用

「小さな k 個は b 側」 = 変化がマイナスになる部分は入れ替えない、の実装レシピ。

ぴよ さん:

B: 代わりの食材と元の食材との差でソート

とーらす さん:

B: 変化量を降順ソートして take k

C『山の稜線』— 尺取り + 2 元大小の bool 化

AC 率 32%「山の頂点を探す」→「尺取り or bool 配列で範囲判定」

In さん:

C: 尺取りは先端を見てもいいんだよねってやつ。一応一つ隣との大小関係を bool にして max_right でもできると思う

「一つ隣との大小関係を bool にして max_right」 = 差分列を 01 に落として、AC Library の max_right で右端を探す、綺麗な実装。

とーらす さん:

C: 伸ばせるだけ伸ばす → 終了地点を次の開始点にしてまた伸ばせるだけ伸ばすの繰り返し

「伸ばすだけ伸ばして、終了地点から次の開始」 の尺取り的な移動。

ほっしー さん の誤読トラップ:

C: 山の頂点を探す。ずっと「最大幅」でなく「条件を満たす個数」と誤読して答えが合いませんでした

「最大幅」を「個数」と誤読 — 山の稜線問題、聞かれているものを取り違えるパターン。

MM さん:

C 何これムズいんですけど。。。

ぴよ さん:

C: 難しくはなかったけど実装が実にめんどうだった orz

「実装が実にめんどう」 の C。

D『プリンターの割り当て』— priority_queue 実装 vs 解説の二分探索

AC 率 20%castle_ さん の 59 分全完実装:

AWC116 59 分全完できた D は NM 纏めて降順に priority_queue < 使用後の時間, 加算時間 > 桁 DP ライブラリの leading0 の整備ができてなかった。 日を追うごとに典型に強くなってる感覚があって嬉しい

「priority_queue < 使用後の時間, 加算時間 >」 の実装、「NM 纏めて降順」 で処理。しかし kwm_t さん の情報:

awc0116_d って priority_queue が自然かと思ったけど解説二分探索なんだ

「D は priority_queue が自然、解説は二分探索」 — 判定問題として捉えると二分探索が回るタイプ。In さん の視点:

D: 判定問題を解くと考えると急に見通しが良くなった。P[i] の降順に倒していくのが最適のはずで、線形時間で判定できる。

「判定問題として解く」 で見通しが良くなる。「P[i] 降順に倒す」 の最適構造 + 「線形時間で判定」 → 二分探索で全体 O(N log N)、これが解説解。

MM さん も好み:

D 好き& ABC-D で出そうだけど E でコケて戻って来れず

「D 好き、ABC-D 相当」 の相場観。

ほっしー さん:

D: セグ木? 実装間に合いません

「セグ木?」 = また別の実装アプローチも見えるが実装コスト高、を選ぶ勇気がなかった。

E『スムーズな山道』— 5000 桁級整数の桁 DP

AC 率 11%(38 名) の最難関。今夜の本山、桁 DP の問題:

Takaaki Umedu さん:

山の日だから山スペシャルだったのかな? 今日が山の日かどうか知らんけど。2 WA で完答。E で、5000 桁の整数を整数値にして 1 引いて文字列に戻してから桁 DP、は大丈夫かなまあ大丈夫か、とやってみたら大丈夫だった。たまにこの手の見積もりを勘違いするので注意が必要

「5000 桁の整数を整数値にして 1 引いて文字列に戻す」 — 5000 桁 = 巨大整数、Python の任意精度整数を活用した実装。「見積もり勘違いに注意」 は言語ごとの計算量注意。

In さん:

E: 桁 dp だね。1 桁目を取ったときの e は 0 にしておく

「1 桁目を取ったときの e を 0」 = leading 0(先頭ゼロ)扱いのトリック、桁 DP の定番調整。castle_ さんも同じところ:

桁 DP ライブラリの leading0 の整備ができてなかった。

「桁 DP ライブラリの leading0 整備」 = 大会のたびに整備を蓄積するライブラリ運用。

MM さん:

D ABC-E ~ F で出そうな桁 DP。バグらせて大変だった

(末尾に「D」と誤字ですが E の話)「ABC-E~F 相当の桁 DP」 の難度感、「バグらせて大変」 の桁 DP あるある。

あとこの所感

AWC0116 は 「山の稜線 C + スムーズな山道 E」の山ペア構成、Takaaki Umedu さんの 「山の日スペシャル」 ボケが冴える 1 夜(山の日は 8/11 なのでフライング)。「A の accumulate 0LL 罠」 から 「D の priority_queue vs 解説二分探索」 まで、実装解と観察解の 2 通り が並ぶ問題揃い。5 完 115 名(33.3%) の高緩和は、上位帯にとっては速度勝負の夜。

castle_ さんの 59 分全完 + 「日を追うごとに典型に強くなってる感覚」 の実感、Takaaki Umedu さんの 2 WA 全完 + 5000 桁見積もり の慎重さ、kwm_t さん / In さんの D 判定問題視点同じ問題を priority_queue で通した人と、二分探索で通した人が同じ夜に並ぶ ARC / AWC の面白さが今夜も。

Egor さん(rate 2944)の 33:16 は 4 位(実質 1 位)以下と 2 分以上引き離す圧倒的走り、TKTYI さん / KumaTachiRen さんら 京大勢 の存在感も見どころ。

参加された皆さん、おつかれさまでした 🌸 明日 7/21(火)は AWC0117、火曜も続きます。


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