開催概要
2026 年 8 月 26 日(水)20:00 JST に AWC0143 Beta が開催されました。参加者 237 名、Unrated。
順位概況と AC 分布
| 問題 | タイトル | AC 数 | AC 率 |
|---|---|---|---|
| A | 最小の額縁 / Smallest Frame | 145 / 237 | 61% |
| B | ポイント獲得キャンペーン / Point Earning Campaign | 147 / 237 | 62% |
| C | 洞窟探検 / Cave Exploration | 116 / 237 | 49% |
| D | 成績と補習 / Grades and Supplementary Lessons | 71 / 237 | 30% |
| E | 社内連絡網 / Internal Contact Network | 38 / 237 | 16% |
B (62%) が A (61%) をわずかに上回る逆転。A → E は 61 → 62 → 49 → 30 → 16%、C → D で 1.6 倍、D → E で 1.9 倍 の均等な階段。5 完 38 名(16.0%) の中剣山。
あとこが人間だと思った上位 10 名
| 順位 | ユーザー | タイム | Pen | レート | 所属 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | GOTKAKO | 17:14 | 0 | 2335 | — |
| 2 | kidodesuyo | 22:24 | 0 | 2316 | — |
| 3 | askr_58 | 24:16 | 0 | 2329 | The University of Tokyo |
| 4 | mihhiael | 26:12 | 0 | 1652 | — |
| 5 | manuo | 28:16 | 0 | 1830 | — |
| 6 | Tamiji | 31:50 | 1 | 2371 | Paken |
| 7 | jastaway | 32:11 | 1 | 2017 | Kyoto University |
| 8 | sharking | 32:20 | 0 | 1641 | — |
| 10 | magurofly | 33:30 | 0 | 1703 | う し た ぷ に き あ 王 国 笑 |
| 11 | KumaTachiRen | 36:22 | 0 | 2400 | Kyoto University |
1 位 GOTKAKO さん(rate 2335)17:14・0 ペナ 5 完、2 位 kidodesuyo さんに 5 分 10 秒差。上位 5 名が全員 0 ペナ 30 分以内、AWC0141・0142 を連覇した KumaTachiRen さん は今夜 11 位 と、上位帯の顔ぶれが入れ替わりました。
引用させていただく方々:えいらむ さん(@eiram343、3 完 + C バックトラック不要の気づき)、ニット さん(@undeadliberty、ABC 3 答 + E ライブラリ未整備)、ぴよ さん(@QeCApzhs8M66721、ABCD 4 完 + Codon)、𡆢 さん(@0x3b800001、10 位 + LCA 半群)、とーらす さん(@torus711、Haskell)、モアイ さん(@moaimomoai、AI とウミガメ)、Tanaka.A さん(@tanaka_a8、全完 17 位)、yamate11 さん(@_yamate11、全完 + セグ木二分探索の悩み)。
全体感
E『社内連絡網』— 「LCA は半群」という発想
AC 率 16%(38 名) の最難関。𡆢 さん の一言が今夜いちばん美しい整理でした:
#AWC0143 お疲れ様でした 10位
— 𡆢 (@0x3b800001) August 26, 2026
A ✓ FA(こんなに遅いのに!?)
B ✓ この辺一番言うことない。やるだけ
C ✓ Dinic 法でブロッキングフロー流すときみたいにインデックス記憶して DFS
D ✓ 座圧してセグ木上のにぶたん
E ✓ 左右から累積 LCA を計算。 LCA は半群
E ✓ 左右から累積 LCA を計算。 LCA は半群
「LCA は半群」 — LCA(最小共通祖先)は 結合律を満たす二項演算 なので、累積和と同じ要領で「左からの累積 LCA」「右からの累積 LCA」を前計算できる、という視点。これが分かると 「1 人を除いた全体の LCA」 が O(1) で求まります。
Tanaka.A さん の実装:
#AWC0143
— Tanaka.A (@tanaka_a8) August 26, 2026
全完17位。
A よくある最小長方形問題
B ソートして大きい方から足す
C 辺をキューで、パスをスタックで管理。同色間の通路は絶対使われない
D クエリ先読み+座圧+セグ木
E 順番にLCAを更新していく。値2は 先頭 or 最後にLCAを更新した人 or 一番深い人 の誰かを外した最小の値
E 順番に LCA を更新していく。値 2 は 先頭 or 最後に LCA を更新した人 or 一番深い人 の誰かを外した最小の値
「除外候補は 先頭 / 最後に LCA を更新した人 / 一番深い人 の 3 つに絞れる」 — 候補を定数個に落とす考察。
ニット さん も同じ結論に近づきつつ時間切れ:
#AWC0143
— ニット (@undeadliberty) August 26, 2026
ABC3答
A:上下左右削る、前類似やった割に実装遅かった
B:ソート
C:DFSやるだけ
E:時間切れ、倍倍法でlca求める実装で手一杯だった(ライブラリ整備しておけば...)、値2はlcaの子が仲間はずれかdepth一番深いのを取り除いて比較かな
E: 時間切れ、倍倍法で lca 求める実装で手一杯だった(ライブラリ整備しておけば…)、値 2 は lca の子が仲間はずれか depth 一番深いのを取り除いて比較かな
「倍々法(ダブリング)で LCA を求める実装で手一杯」 + 「ライブラリ整備しておけば…」 — AWC0140 で ☆ありゅ☆ さんが「桁 DP フレームワーク作っておいてよかった」と勝利した のと対になる、ライブラリ未整備が響いた例。
D『成績と補習』— 座圧 + セグ木上の二分探索
AC 率 30%(71 名)。𡆢 さん:「D ✓ 座圧してセグ木上のにぶたん」
ぴよ さん:
今日は問題A-Dの4問できました。
— ぴよ (@QeCApzhs8M66721) August 26, 2026
B:貪欲法
C:DFS。関数の再帰呼出でも重くなり過ぎないCodonで通した
D:座標圧縮+セグ木。点数を座標圧縮。基準値はセグ木を二ブタンして求める。#AWC0143
D: 座標圧縮+セグ木。点数を座標圧縮。基準値はセグ木を二ブタンして求める。
Tanaka.A さん:「D クエリ先読み+座圧+セグ木」
yamate11 さん の共感を呼ぶ一言:
#AWC0143 全完.D の「何番目」をセグメント木で二分探索するの,いつもこんがらがってしまう.メモも作ってあるのだけれど読んでいる時間を惜しんで,結局もっと時間がかかる.
— yamate11 (@_yamate11) August 26, 2026
全完.D の「何番目」をセグメント木で二分探索するの,いつもこんがらがってしまう.メモも作ってあるのだけれど読んでいる時間を惜しんで,結局もっと時間がかかる.
「メモを作ってあるのに、読む時間を惜しんで結局もっと時間がかかる」 — ライブラリやメモを整備していても 「参照するコスト」を惜しんで遠回りする という、誰もが心当たりのある落とし穴。
C『洞窟探検』— DFS、バックトラック不要の気づき
AC 率 49%。とーらす さん:「C: 言われた通りに DFS」
ニット さん:「C: DFS やるだけ」
えいらむ さん の気づき:
#AWC0143 お疲れさまでした! 3完
— えいらむ (@eiram343) August 26, 2026
A:四隅を求める関数が活躍した
B:降順sortしてmin(n,k)までの総和
C:問題文を見て、バックトラックするだけ!→TLEで、よくよく考えればバックトラックする必要は無いことに気づいた
D:分かりませんでした…
E:分かりません… pic.twitter.com/FEKdK2F8S6
C:問題文を見て、バックトラックするだけ!→ TLE で、よくよく考えればバックトラックする必要は無いことに気づいた
「バックトラックするだけ → TLE → よく考えたらバックトラック不要」 — 素直に実装すると指数時間、「戻る必要がない」構造に気づけば線形 という C の肝。
𡆢 さん の実装が玄人好み:
#AWC0143 お疲れ様でした 10位
— 𡆢 (@0x3b800001) August 26, 2026
A ✓ FA(こんなに遅いのに!?)
B ✓ この辺一番言うことない。やるだけ
C ✓ Dinic 法でブロッキングフロー流すときみたいにインデックス記憶して DFS
D ✓ 座圧してセグ木上のにぶたん
E ✓ 左右から累積 LCA を計算。 LCA は半群
C ✓ Dinic 法でブロッキングフロー流すときみたいにインデックス記憶して DFS
「Dinic 法のブロッキングフローと同じ要領で、各頂点の探索位置を記憶する DFS」 — iter 配列で辺を使い捨てる テク、まさに「バックトラック不要」を実装レベルで表現したもの。
Tanaka.A さん の観察:
#AWC0143
— Tanaka.A (@tanaka_a8) August 26, 2026
全完17位。
A よくある最小長方形問題
B ソートして大きい方から足す
C 辺をキューで、パスをスタックで管理。同色間の通路は絶対使われない
D クエリ先読み+座圧+セグ木
E 順番にLCAを更新していく。値2は 先頭 or 最後にLCAを更新した人 or 一番深い人 の誰かを外した最小の値
C 辺をキューで、パスをスタックで管理。同色間の通路は絶対使われない
「同色間の通路は絶対使われない」 の枝刈り。
ぴよ さん は言語で解決:
今日は問題A-Dの4問できました。
— ぴよ (@QeCApzhs8M66721) August 26, 2026
B:貪欲法
C:DFS。関数の再帰呼出でも重くなり過ぎないCodonで通した
D:座標圧縮+セグ木。点数を座標圧縮。基準値はセグ木を二ブタンして求める。#AWC0143
C: DFS。関数の再帰呼出でも重くなり過ぎない Codon で通した
「再帰呼び出しが重くならない Codon で通した」 — AWC0138 でごりちゃん さんが「PyPy で TLE → codon で AC」 と同じルート、Codon が Python 勢の新しい逃げ道 として定着しつつあります。
A『最小の額縁』と B『ポイント獲得キャンペーン』
A(AC 61%) は バウンディングボックス:
とーらす さん:「A: dropWhile, dropWhileEnd, transpose あたりで bounding box にできる」(Haskell らしい)
ニット さん:「A: 上下左右削る、前類似やった割に実装遅かった」
えいらむ さん:「A:四隅を求める関数が活躍した」
Tanaka.A さん:「A よくある最小長方形問題」
𡆢 さん の驚き:「A ✓ FA(こんなに遅いのに!?)」 — First AC を取れてしまったことへの困惑、A の AC 率が 61% と低めだったことの裏返し。
B(AC 62%) は ソートして貪欲:
えいらむ さん:「B:降順 sort して min(n, k) までの総和」
とーらす さん:「B: ソートして貪欲」
Tanaka.A さん:「B ソートして大きい方から足す」
𡆢 さん:「B ✓ この辺一番言うことない。やるだけ」
モアイ さんの「AI とウミガメ」
モアイ さん の余談が面白かったので:
若干久々なAWC0143参加してきましたのやつ
— モアイ sl未難91 (@moaimomoai) August 26, 2026
AIとウミガメするのたのしいけどプロンプト定期的に言いなおさないとガバるしプロンプトガバると直球でネタバレをされます 危ない遊びだ pic.twitter.com/kVdepCNcko
若干久々な AWC0143 参加してきましたのやつ AI とウミガメするのたのしいけどプロンプト定期的に言いなおさないとガバるしプロンプトガバると直球でネタバレをされます 危ない遊びだ
「AI とウミガメのスープ(水平思考ゲーム)をするのは楽しいが、プロンプトが崩れると直球でネタバレされる」 — 「危ない遊び」 という表現がぴったりですね。AI を出題者役にする遊び方の実践報告として興味深いです。
あとこの所感
AWC0143 は 「A 最小長方形 + B ソート貪欲 + C バックトラック不要 DFS + D 座圧セグ木二分探索 + E 累積 LCA」 の 5 問構成。writer は C で「戻る必要がない」構造、E で「LCA は半群」 という、「気づけば一気に簡単になる」観察 を 2 つ仕込みました。
𡆢 さんの「LCA は半群」 は今夜いちばんの名言だと思います。LCA を「木を辿る操作」ではなく 「結合律を満たす演算」 として捉え直すと、累積・セグ木・スパーステーブルといった道具がそのまま使えるようになる — 視点の転換が問題を解く鍵になる好例でした。
yamate11 さんの「メモを作ってあるのに読む時間を惜しんで結局もっと時間がかかる」、ニット さんの「ライブラリ整備しておけば…」 — 準備と本番のあいだにあるギャップの話が並んだのも、今夜の裏テーマだった気がします。
GOTKAKO さん 17:14 で 5 分差の頂点、参加された皆さん、おつかれさまでした 🌸 明日 8/27(木)は AWC0144、そして 8/29(土)は AHC070 が控えています。
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